おでかけそのものをリハビリに。
函館朝市発祥の外出型リハビリサービス
「おでかけリハビリ」、通称おでリハ。
シニア層の外出促進をキーワードに、
商業施設内を開催地として
買い物やレクをかけ合わせた
リハビリプログラムを開催しています。
ただ、この取り組みに参加する方はきっと、
「リハビリ」に行こうとは思っていません。
楽しんでおでかけをしていると、
気づけばいつのまにか
“おでかけそのものがリハビリ”
となっている。
そんな場を提供することで、
心も元気に、体も動き、
より笑顔の多い人生につなげてほしい、
それが私たちの思いです。
おでリハは、
「いつまでも元気で過ごしたい」
その気持ちを応援します。
“リハビリ”に感じない、
楽しみながら取り組むリハビリ
おでリハの開催地は、函館朝市をはじめとした商業施設内。シニア層の方にとっても馴染みのあるデパートやスーパーが開催地であるからこそ参加がしやすく、また、今は一人では動きにくい方も過去を思い出し楽しく買い物をすることができます。
商業施設へのおでかけ、買い物を楽しんでいたらいつの間にか体が動き、頭も使い、心もワクワク。リハビリをリハビリと感じさせない、というのがこのおでリハの特徴です。
おでかけリハビリの推進メンバーには、福祉業界の専門家も参加しています。
それぞれの立場から見た、おでかけリハビリについて聞いてみました。
- 理学療法士
- 作業療法士
- 言語聴覚士
理学療法士 竹内光さん
利用者にとっても身近な商業施設で行う、というのが鍵だと思います。
リハビリは施設の中で、というのが通常行われている大半ですので、それをなかなか商業施設で、という発想にはなりにくいです。ただ、利用者さんの身近な存在の商業施設でやるからこそ「ちょっと寄って健康体操してみる」や「買い物をしてたらいつの間にか歩けていた」という状況が生まれるんですよね。
おでリハを通して、買い物ついでに健康に、という意識を広めていきたいですね。
作業療法士 溝部和さん
作業療法士は、「活動」・「参加」という視点を大切にリハビリを行っております。
目的も無く行うリハビリは誰もやる気が出ませんし苦しいだけです。そんなリハビリよりも、「孫にプレゼントを買いに行く」など、「~の為に」と明確な目標があるリハビリの方が頑張れそうな気がしませんか?
普段車椅子の方が、急に立ったり、歩き出したり。数十年ぶりに訪れたお店で昔を回想し笑顔になったり。
「活動」・「参加」を通し、本人が持っている能力を自然に引き出し、更に健康寿命の延伸にもつながる。それがおでリハが持つ力だと思っております。
言語聴覚士 小林文代さん
口を使って話す、というのが言語機能や食べる機能の維持には重要なポイントですが、シニア層の方々はどうしても、だれかとつながっておしゃべりをするという機会が少なくなってしまいます。
ですから、人とつながり話す=言葉を使う機会を創出するおでリハは、非常に認知機能の低下予防にも寄与する取り組みです。身体やお口の機能だけでなく認知機能の面から見ても非常に効果的なおでリハを通して、これからも地域の方を元気にするという思いをもって取り組んでいきたいです。
普段特に意識せず取り組む「おでかけ」ですが、分解してみると実はたくさんの要素が含まれています。
その要素それぞれがリハビリの観点から見ても、とても効果の高いものなのです。
-
思いの向くまま移動する
ついでに筋力アップ。 -
外食は刺激的。おいしく
食べてずっと元気! -
品定めすることで認知機能
をフル回転させる! -
外に出ればたくさんの
人・ものに出会い、刺激的! -
お会計や物を選ぶことは
思考を鍛えます。
ODEKAKE REHABILITATION
付き添いサポートで安心の外出機会を。
おでかけリハビリ
- 外出リハビリプログラム -
“おでかけそのものがリハビリになる”をコンセプトとした独自のヘルスプロジェクト。シニア層や援助の必要な方を対象に、商業施設内での「買い物・食事・レクリエーション」を組み合わせたリハビリプログラムを提供いたします。シニア層にとって外出時最もネックとなる「くらしの足(送迎)」や買い物時の付き添いなど、地域の参画企業やボランティアと協力することで解決し、利用者には安心して外出機会を楽しんでいただけます。
施設内でのリハビリはその空間の特性によりどうしても閉鎖的になりがち。また、目標が「歩くこと」など動作そのものにおかれることが多いため、なかなかモチベーションも上がりづらいです。
おでかけリハビリでは、そういった閉鎖空間を飛び出し、商業施設など外で活動・運動・交流の場を設けることで社会参加の機会を創出します。また、買い物や交流が目的となり、そのために必要になる動作が必然的に発生する=いつのまにかリハビリとなっているという状況を生むことができます。
ODEKAKE WELLNESS
定期参加で自身の健康と向き合う!
おでかけウェルネス
- フレイル予防プログラム -
おでかけウェルネスは、経年のからだの変化の推移や健康状態の「見える化」を通じて、シニア層の健康増進や健康管理につなげていく活動です。データに基づいた健康づくりの具体的な支援活動を行う他、会場でのレクリエーション交流や買い物を通して、社会参加の機会を創出します。函館市内どなたでもご参加いただける開かれた場として、商業施設内で月に数回開催し、取り組みを通じてシニア層のフレイル予防と市街地活性化を図ります。
2021年より健康機器大手であるタニタのグループ会社「株式会社タニタヘルスリンク(以下THL)」と本格連携を開始。プログラムのひとつである健康測定会で使用する活動量計や体組成計、血圧計の機器提供やシニア層健康促進運動に関するアドバイス等、以降も協力を得ながらより多くの市民の参加を促し、函館市が目指す地域共生社会の実現に貢献していきます。
タニタヘルスリンク 詳しく見るおでかけリハビリの様子
普段の施設内での生活は車椅子という80歳代の女性。この日の開催地であるデパートに到着時も車いすでいらっしゃいました。しかし実際店頭で商品を見ると、車いすから離れ、歩く歩く。施設内とは全く別のご様子で、いきいきとお買い物を楽しまれていました。
おでかけウェルネスの様子
函館の中心市街地に位置するGスクエアでの開催。この日のレクリエーションは、理学療法士をコーチに据えた健康体操!馴染みの場所だからふらっと気軽に立ち寄る感覚で、また日によってレクの内容が変わるから、飽きずに継続的に通うことができます。会場によってはスクリーンを通してのライブ配信型サテライト版での開催も行っています。
アジア健康長寿イノベーション賞2022 準大賞 コミュニティ部門
シニア層に新しい健康づくりの方法を提案するとともに、地元商業施設と連携することで地域の活性化にも貢献している点が評価され受賞に至りました。
アジア健康長寿イノベーション賞とは?
アジア健康構想(AHWIN)の一環として、東アジア・アセアン経済研究センターおよび(公財)日本国際交流センターが2020年に創設した表彰事業。アジア地域共通の課題である急速な高齢化に対応する優れた知見を共有し、その実践と応用を支援することを目的として、アジア各国から健康長寿の達成、シニア層ケアの向上に資する革新的な取り組みを募集し表彰するものです。
コミュニティ部門は、シニア層を地域で支える取り組みや世代間交流の機会を通して、その地域に住むシニア層の健康、活動的な社会参画、安全な暮らしの維持に貢献している事例が対象となります。
その他の受賞歴
- 2018リハビリ・介護産業展「RE-CAREアワード」審査員特別賞受賞
- 2019経産省中⼩企業庁「はばたく商店街30選」地域協働分野受賞
- 2019厚⽣労働省「第8回健康寿命をのばそう! アワード」企業部⾨優良賞受賞
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商業施設でも開催
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福祉施設でも開催
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自治体でも導入